世界に誇れる日本へ!LGBTへの差別をなくして、「ありのままの自分」で生きやすい社会を実現する、法律をつくってほしい!
世界に誇れる日本へ!LGBTへの差別をなくして、「ありのままの自分」で生きやすい社会を実現する、法律をつくってほしい!
先日、一橋大学の大学院生が校舎から転落死し、遺族が大学側を訴えたことが報道されました。
『一橋大学・法科大学院生、友人にゲイであることを暴露され、苦悩の末に校舎6階から転落死』
https://www.buzzfeed.com/kazukiwatanabe/family-told-about-their-son-and-hitotsubashi-lawschool?utm_term=.didzLKZxG#.oi4pGYQV8
報道によれば、転落死した学生は、明るく優しい性格で多くの友人がいました。そんな彼にはずっと秘密にしていたことがありました。それは彼がゲイであったことです。そのことをほとんど誰にも相談したことはありませんでした。
そんな彼に、大学院でやっと心を許してもいいと思った友人ができました。そして彼は、その友人に自分がゲイであることを告白します。しかし、その結果、周囲の仲間たちに望まない形でそのことを暴露され、その後偏見や差別の目にさらされることとなりました。
彼は不安に襲われパニック障害になってしまいます。大学側に相談をしても、十分な対応はなされませんでした。そしてとうとう校舎6階からの転落死という悲惨な結果となってしまいます。
ちょうど1年前に起きたこの事件。
「もしかしたら、6階のベランダに放心状態で手をかけていたのは、自分だったかもしれない…。」
このニュースを報道で知ったとき、私はそう思いました。
亡くなった学生は、紛れもなく自分に重なりました。ゲイであることに悩みながら誰にも言えず、苦しんだこと。友人たちの異性への恋話に愛想笑いで合わせたり、人に知られることに怯えていた学生時代の記憶が重なり、その苦しみや痛みが突き刺さってきました。
ゲイ、レズビアン、バイセクシュアルであれば、誰しもこうした苦しい経験があるかと思います。また、トランスジェンダーの方も、自身の性の在り方を人に伝えられずに辛い経験をしたことがあるのではないでしょうか。
LGBTの高い自殺率
確かにここ数年の間に、日本でも、渋谷区・世田谷区などでの同性パートナーシップ証明書の導入、企業や地域でLGBTについて知るための取り組みの広がりなど、少しずつ理解が広がってきています。
しかし一方で、今回の事件は、死を選んでしまうぐらい苦しんでいる子どもや若者がまだまだ沢山いるという事実をつきつけています。
いま、日本では、若い当事者等の86%が先生や生徒からLGBTに対する暴言や否定的な言葉等を聞いています。暴言を耳にした教師のうち、60%は特に反応せず、18%は自らも暴言を吐いているとの報告がされています(※1)。また、社会的に深刻な課題となっている若者の自殺について、異性愛男性と比較してゲイ・バイセクシュアル男性の自殺未遂リスクは約6倍であるとの報告があり(※2)、LGBT専門の電話相談では、学校や職場でカミングアウトできた人が1割にとどまり、自殺未遂の経験のある人は一般の電話相談の約3倍、その中で複数回自殺を試みた人は約4割にのぼっています(※3)。
※1 Human Rights Watch, 2016, Human Rights Watchオンライン調査(2015年実施)
※2 Hidaka Y., et al (2008) Attempted suicide and associated risk factors among youth in urban Japan. Social Psychiatry and Psychiatric Epidemiology. 43:752–757
※3 一般社団法人社会的包摂サポートセンター, 2014,『「よりそいホットライン」平成25年度報告書
日本全国の学校で、職場で、LGBTに対する偏見や嘲笑、いじめ、暴力など明らかな差別が存在しています。
すべてのLGBTの子どもや若者が、差別されない、希望を持って生きることができる社会にしていきたいのです。
「ありのままの自分でいることができる」が容認される社会をつくるということは、女性差別や障がい者差別をなくすことと同じく、社会全体を豊かにすることにも繋がると信じています。
『LGBT差別にNOと言える日本』を実現する法律制定へ
LGBT問題を考える国会議員連盟ができ、自民党では特命委員会もつくられ、6月に終わった通常国会でもLGBTに対する理解を広げる法案、差別をなくしていく法案についての議論がなされました。まさにこの機会に、できるだけ早く、LGBT差別をなくすことができる法案を、国会で成立させてほしいと願っています。
ぜひ、みなさんといっしょに、日本全国のLGBT当事者、そのご家族やご友人、仲間たち、多様性豊かな日本を願う方々の声を届けたいと思っています。声をあげたいと願っても、声を発することさえもできない、多くのLGBTの子どもや若者たちの希望とともに。
<発起人>
松中 権(会社員/ゲイ/一橋大学卒)
<呼びかけ人> ※あいうえお順(敬称略/2016年10月6日現在)
相武紗季(女優)
東ちづる(女優/一般社団法人Get in touch 理事長)
有森裕子(元マラソン選手)
安東泰志(ニューホライズンキャピタル 取締役会長)
出井伸之(元株式会社ソニー 会長/クオンタムリープ株式会社 代表取締役)
岩井俊二(映画監督)
岩瀬大輔(ライフネット生命保険株式会社 代表取締役社長)
エスムラルダ(ドラァグクイーン/一橋大学卒)
河瀬直美(映画監督)
工藤 啓(認定NPO法人育て上げネット 理事長)
小林りん(インターナショナル・スクール・オブ・アジア軽井沢 代表理事)
小室淑恵(株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役社長)
坂之上洋子(経営ストラテジスト/作家)
設楽 洋(株式会社ビームス、株式会社ビームス クリエイティブ 代表取締役)
白河桃子(相模女子大客員教授/ジャーナリスト)
杉山文野(特定非営利活動法人ハートをつなごう学校 代表理事)
鈴木英敬(三重県知事)
高野 真(株式会社アトミックスメディア 代表取締役CEO/フォーブスジャパン 編集長)
竹中平蔵(東洋大学教授/慶應義塾大学名誉教授/一橋大学卒)
谷家 衛(あすかホールディングス株式会社 取締役会長)
為末 大(元アスリート/アスリートソサエティ 代表理事)
土井香苗(Human Rights Watch 日本代表)
中川重徳(弁護士)
中室牧子(教育経済学者/慶應義塾大学総合政策学部准教授)
野尻佳孝(株式会社テイクアンドギヴ・ニーズ 代表取締役会長)
長谷川敦弥(株式会社LITALICO 代表取締役社長)
長谷川博史(日本HIV陽性者ネットワーク 理事)
畑野とまと(トランスジェンダー活動家/ライター)
廣橋 正(アートディレクター)
藤沢久美(シンクタンク・ソフィアバンク 代表)
前田真里(アナウンサー)
松本 大(マネックスグループ株式会社 代表執行役社長CEO)
三木谷浩史(楽天株式会社 代表取締役会長兼社長/一橋大学卒)
村木真紀(特定非営利活動法人虹色ダイバーシティ)
安渕聖司(SMFLキャピタル株式会社 代表取締役社長兼CEO/元日本GE合同会社 社長兼CEO)
柳沢正和(ゲイ/金融機関勤務 LGBTネットワーク 代表)
山縣真矢(ゲイ活動家/ライター&エディター)
レスリー・キー(写真家)
若林秀樹(アムネスティ・インターナショナル日本 事務局長)
<ご署名いただけると>
みなさんの署名により、以下3点が盛り込まれた法案を通すことができる可能性が高まります。
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1.性的指向や性自認に関する事業者(行政や企業等)による差別を禁止
2.性的指向や性自認に関するいじめやハラスメントへの防止措置を事業者に義務付け
3.性的指向や性自認に関する合理的配慮(調整や話し合い)を事業者に義務付け、地域での相談対応等を推進
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めざしている法律ができれば、例えばセクシュアル・ハラスメント対応と同じ、以下の対応などが学校や職場で行われることが考えられます。
・LGBTに関する研修等の周知啓発が、学校や職場で実施されます。
・LGBTに関するハラスメントの禁止が、学校や職場の方針に盛り込まれます。
・LGBTに関するハラスメントを行った人に対する指導・是正の措置や悪質なケースについての懲戒規定が、学校や職場に設けられます。
・LGBTに関する相談が学校や職場でできるようになり、そこでの相談内容については、プライバシーが守られます。
・LGBTだからという理由での、不採用や失職をなくすことができます。
・更衣室やお手洗いの使用、健康診断など、学校や職場で調整や話し合いが行われます。
すべての人の理解と差別解消が同時に進み、LGBT当事者が自分らしく、もっと自由に、平等に生きられる社会とするために、この3点が盛り込まれることが大変重要になります。
※この法案は、個々人の言動や差別を取り締まるものではなく、あくまでも、事業者(行政や企業等)による差別的な行為を禁止し、同時に、理解の増進をはかることで、いじめやハラスメントを未然に防ぐものです。
<ぜひご賛同を!>
欧州では、ほとんどの国がLGBT差別を禁止する法律をすでに制定しています。IOCでは、オリンピック開催都市はLGBT差別を禁止することを必須と決定しました。国連では、LGBTの人権に関する初の首脳級会合が先日開催されました。2020年に世界中から多くの方々をお迎えするためにも、これを機会に日本も多様性豊かな国に変わることができる法律をいっしょにつくってくださいませんか?
LGBT差別をなくす法律の制定に向けて、みなさんの声を、ぜひ国会に届けてください!
※キャンペーン立ち上げ時に引用していたデータについて、幾つかのご意見をいただき、差し替えをいたしました。ご協力をいただいた方々、ありがとうございました。(2016年10月2日 発起人:松中 権)
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意思決定者(宛先)
- 国会議員のみなさま