米アップル株、11カ月ぶり一時500ドル割れ iPhone先行き懸念
【シリコンバレー=岡田信行】米アップルの株価が14日、一時500ドルを割り込み、約11カ月ぶりの安値水準となった。アップルが1~3月期のスマートフォン(スマホ)「iPhone(アイフォーン)」の部品発注を、当初計画の半分程度に減らしたとの報道を受けて業績の先行き懸念が強まり、米株式市場の通常取引でアップルの株価は一時4%落ちた。
アップルの株価は最新の「iPhone5」を発売した昨年9月21日、上場来高値となる705.07ドルをつけた。だが、その後に地図表示の不具合や主要幹部の退任人事などが明らかになり、わずか4カ月で株価は約30%下落した。
スマホ市場では、グーグルが開発した携帯機器向けOS(基本ソフト)「アンドロイド」を搭載した機種が幅広い価格帯や品ぞろえでシェアを伸ばしており、価格水準の高い「iPhone」のシェアは伸び悩んでいる。
スマホ用の液晶パネル大手は1月に入ってから、「iPhone」の世界販売が計画よりも低い水準にとどまっていることに対応し、相次いでアップル向け製品の減産に踏み切った。