無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「米国・中東も知る宮家氏の複眼的な分析力を信頼している」……内閣総理大臣 安倍晋三本書は「伝説の外交官」といわれた著者がものした初の外交評論である。経済成長とともに未曾有の規模で軍拡を続け、周辺国を脅かす中国。しかしそもそもなぜ、中国は沖縄の領有権にまで触手を伸ばし、「第一、第二列島線」なる概念で、米国の影響力を排除しようとするのか。著者はそこにアヘン戦争以来、「西欧文明の衝撃」から逃れられない巨大国家のトラウマをみる。いま中国が地球規模で米国と張り合わずとも、ユーラシア大陸の東半分と西太平洋で勢力圏を回復できればよい、と考えるなら、東アジア、西太平洋における米中衝突の可能性は消えない、というのがその見立てだ。すでに目にみえない「サイバー戦」というかたちで衝突は始まっている。戦線が拡大し、米中が正面から激突する「第二次東アジア戦争」が起こったとき、その敗者はどちらになるのか。その後、中国はいかなる変容を遂げるのか。そこで描かれるのは「中国統一・独裁温存」から「中国漢族・少数民族完全分裂」という7つの精緻なシナリオだ。著者はいう。「東アジアのパワーシフトを強かに生き残り、新たなる国際秩序の主導権をわが国が握ったとき、真の意味で第二次大戦は『歴史』になる」。はたして日本はこの変化を千載一遇のチャンスにできるのか。そのために行なうべきは何か。日本の中国専門家たちが誰も語らなかった衝撃の中国論。
...続きを読むPosted by ブクログ 2018年10月14日
中国の今後を予測するたぐいの本は、通常中国が米国と衝突するや否やについてをテーマにすることが多いのですが、中国が米国と衝突したあと、日本は中国とどのように付き合うべきかについて考察している本というのは珍しい。(もっとあって良いと思うけど)ただ、新書では無くハードカバーでたっぷり書いて欲しかった気もす...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年07月16日
近い将来米国と中国との衝突後、中国統一・分裂/ 独裁・民主化それぞれの場合のシナリオを想定し、中国敗北後の日本の針路を考える。
著者は、現在の共産中国には日本の安全保障を託せるような実力も魅力もない、日本は大陸と一定の距離をおきつつ貿易に価値を見出す島国同盟を基本とすべき。
日本は近々起こるであろう...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年01月11日
安倍首相とも近い元外交官が、来るべき米中の衝突「第二次東アジア戦争」の後に予想される中国の政治体制の変化をシナリオ別に分析し、その後の東アジアの国際秩序の中で日本がどのように対応するべきかを語っている。
本書で著者は、
◆今後10~20年の間に米中の軍事的緊張は一層高まる。東アジアと西太平洋における...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月14日
元外務省高官による今後の中国の未来予測。左右バランスのよい冷静な分析で非常に分かり易い。今後考えられるのは米中の偶発的な衝突。現在の戦力では圧倒的米国が有利ではあるが、その背後に日本の存在が必要。衝突は短期決戦。問題なのはその後どのように中国共産党が国を維持できるのか、著者が提示するいくつかのシナリ...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年12月27日
世界と日本のかかわり方を3つのフェーズに分けて論じたくだりがためになった。日本が最も繁栄するのは島国同士の同盟を組んだ時期だと著者は主張する。日英同盟と日米同盟。アメリカが島国だという指摘は意外であった。
そういえば、日本は海洋国なのか?という疑問を呈したのは、故・高坂 正堯だったと思う。どういう...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年05月30日
自分や相手が、今、どういう状況なのかを正確に把握し、しかし、避けられないトラブルがあるとすれば、それは、非常に複雑な要素で雁字搦めになった、必然的な事象であると言えるだろうか。日中関係も、当にそれだ。お互いがお互いをよく分かっていながら、解決策がない。従い、書物は多い。しかし、政治は進まない。論理必...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年01月02日
過去から未来に向かう中国に関してを周辺国家・アメリカとの関係を踏まえ推論。
中国国内・周辺国との国境問題・歴史等の事実から現在の共産党政権の問題点・国内統治の課題を的確に指摘している。
対アメリカを意識した海洋覇権。アジアの中心としての影響力を強める国家戦略を見据え結末がどうなるか筆者が複数のシナリ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年10月30日
中国がこれからどうなるか、いくつかのシナリオを提示。但し、著者は中国が西太平洋の覇権を握る可能性は極めて低いと考えてる。中国人の心の裡を解き明かしているところは、なるほどなぁと思った。西欧にやられたトラウマが現在の中国人の行動に深い陰を落としてるらしい。一番最後の辺りの『「保守の進化」が日本の命運を...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。