よく見かける「レモン○個分のビタミンC」というフレーズ。
なぜレモンが、ビタミンCのたとえに使われているか、ご存知ですか?
成分名を見ただけでは効果がよく分からない商品でも、「効きそう!」とイメージしてもらうための“数字”や“比喩”の活用法について、事例を交えて解説します。
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
目次
「○マイクロシーベルト」は多い?少ない?
今回は、通販とは関係のない話題から先に紹介します。
地震以後の原子力発電所について、よくニュースで取り上げられていたのが、
「通常の○倍の放射能を検出!」
といったショッキングな言葉です。
これだけを見ると、「危ない!」という感情が反射的に浮かんできますよね。
そこで、気になって仕事が手が着かなくなってしまった、小心者の私。
別のニュースソースにもあたってみると…
その絶対量は、人体に有害ではないという冷静な解説が。
(見事に踊らされてしまいました。。汗)
専門家ではない私たちには、「○マイクロシーベルト」といった数値が、絶対的に高いのか?はわかりません。
そのため、「基準値」との相対的な「比較」に、判断を頼らざるを得ないのです。
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
「ビタミンCがレモン○個分♪」
数字は、見せ方1つによって印象が全く変わってくる。
そんなことを考えていたときに、ふと気づいたことが…!
同じ原理はマーケティングでも使われている!
ということです。
たとえば、「ビタミンCがレモン○個分♪」というフレーズ。
清涼飲料水やサプリメントなどのテレビCMやパッケージで、よく耳に(目に)しますね。
何だか「健康に良さそう」というイメージです。
ところが、レモン1個に含まれているビタミンCが実はどこまで多いかというと…?
赤ピーマンやブロッコリー(1個)、緑茶(500ml)などの方が、含有量が多いのです。
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
「体に良さそう!」とピンとくる見せ方
それでも、なぜピーマンや緑茶ではなくレモンを、各社がこぞって使うかというと…?
“ビタミンC”は健康のために摂る必要がある成分と知られていますね。
そして、このビタミンCは“酸っぱい”イメージがある。
なので、レモンには沢山含まれていそうな気がします。
そのレモンの何十倍ものビタミンCが含まれている、
とすれば、その商品を飲むだけで、
「体のために大事な成分を、たっぷり摂れる」
これがピンとくるように、この1フレーズは設計されているのです。
と、通販とは直接に関係のない話題から入ってしまいましたが、「□□が△△△の○倍」のコピーは、
通販広告にもよく登場しますね。
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
ヨーグルト、野菜、酢… 体に良さそうな食べ物
ポピュラーなたとえ方をあげると…
・乳酸菌:ヨーグルト約100個分
・青汁:鉄分がピーマンの約75個分
・黒酢:アミノ酸が酢の約120倍
体に良い成分(ビタミンC)が、身近な食べ物(レモン)より効率的に摂れる(○個分)、という図式は一緒ですね。
また、ある女性向け美容サプリメントの広告では、「フカヒレスープ5杯分」と高級感がある料理と比べたり、
「1日に摂取するサプリ3粒で納豆2パック分」と、普段の食事では摂りづらいものと比べたり
など各社工夫していますね。
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
「置き換え」で、イメージを作り出す
成分名をパッと見ただけでは、健康や美容と結びつくイメージがない商品でも、
“体に良さそうな食べ物”と置き換えれば効果がありそうなイメージを作れます。
「伝えたいのに、書けない…」
薬事法の制限のもとでのジレンマを解決する、答えの1つになるかもしれません。
他にも・・・
あるアイケア用サプリに大きく記載されているのは、「ブルーベリーどころではない」という文言。
その商品自体は、実はほとんど知られていない素材。
なので、単体ではその効果を理解してもらいにくいでしょう。
ところが、アントシアニンが「ブルーベリーの3.8倍」と、なじみのある成分を比較に持ち出すことで、「目に良い商品なんだ」と読み手にピンときてもらえます。
さらには、ブルーベリーと比べた優位性まで伝えているのです。
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら
“1000曲をポケットに” by スティーブ・ジョブズ
最後に、数字を効果的に伝えるのが上手なのは、アップル社のCEO、スティーブ・ジョブズ氏です。
2001年、iPodを初めて世に送り出した記者会見のこと。
その容量は5GB。技術としては画期的でも、数値だけを聞いても、音楽ファンはピンとこない。
そこで彼が使ったが、“1000曲をポケットに”というスローガンだったのです。
「数字というものは、理解しやすい文脈に入れてあげないと力を発揮しない。
そして理解しやすい形は、なんといっても、みんながよく知っているものと関連づけることだ。」
聴衆の印象に残るように、数字が“ドレスアップ”される。
ジョブズのスピーチでの工夫が紹介されていました。
もしかしたら私たちは、“自分の知っているもの”を通してしか、物事を見られないのかもしれません。
相手にとって身近なものにたとえてあげること、読み手にとってなじみのある文脈で語ること、これを私も意識していこうと思いました。
チラシ広告で優良顧客を獲得するための方法を分かりやすくまとめました。
⇒解説資料はこちら