「学校大奥」長池小学校裏物語 9-1
正宗「なんだ、ゆっこ、ペースが遅いぞ、具合でも悪いのか?」
優季子「いえいえ、お父さんの気のせいじゃない?」
私、新垣季来子は、毎夜のように開催される新垣家宴会に参加しています。
季来子「あら、学校でなんかあったの?」
優季子は放課後の校庭でたった200メートル走っただけで、ヘバリました。まだ19歳だというのに、嘆かわしい妹です。
優季子「ねえ、お父さん、これ、煙草、あげるね」
正宗「なんだ、ピースか、わしはこんなキツイ煙草は吸わないぞ」
優季子「ホープとほとんど変わらないでしょ?」
正宗「わしは長年のホープ派なんだがな」
優季子「大丈夫よ、たった20カートンしかないから」
正宗「20カートン?何箱だ?」
優季子「50箱くらいじゃない、2か月も持たないわよ」
200箱だろ。どんだけ買いだめしてたんだ。
正宗「うーん、どうするかな?」
優季子「これね、熊本のひいおばあちゃんに頂いたのよ。吸わないとひいおばあちゃんに悪いでしょ?」
そういうことか。ひいおばあちゃんに金を出させて買ってもらったんだ。とことん狡いわ、さすが女狐。
正宗「ゆっこはもう吸わないのか?」
優季子「ゆっこはライト派になったの、1ミリとか、そういうのが好きなの」
季来子「いっそ、禁煙したらいいじゃない?」
優季子「いきなりやめると身体に悪いんだって」
そんな話、聞いたことないわよ。
正宗「ほら、きっこ、ゆっこ、お酌してやるぞ」
優季子「あ、もう日本酒はいいわ。黒糖焼酎にするわ」
正宗「黒糖焼酎?焼酎なんか、家にはないだろ?」
優季子「ううん、鹿児島のひいひいおばあちゃんが送ってきてくれたの。沖永良部島の焼酎なのよ」
ゆっこ、電話して買ってもらったのね。ひいおばあちゃんやひいひいおばあちゃんはお財布じゃないのよ。
季来子「焼酎ロックと1ミリのメンソールね。いつまで続くことやら」
優季子「続いたら困るでしょ?煙草はやめるんだから」
正宗「どうした?そんなに学校の仕事でストレスが貯まったのか?」
ストレス貯まって煙草やめる人なんていないでしょ?お父さんも適当よね。
優季子「仕事は楽しいんだけれど、先輩達にいじめられるのよ」
うそつけ。
正宗「そうか、今の時代は人間関係が大変なんだな」
優季子「そんなわけで、私、もう寝るわね」
正宗「え?まだ11時だぞ」
優季子「今日のうちに寝ないと、お肌に悪いのよ」
季来子「じゃあね、おやすみ」
優季子は自分の部屋へと戻っていきました。
正宗「元気なかったな」
季来子「それくらいで丁度いいです」
正宗「どうだ、きっこ、新しいクラスは?」
季来子「クラスはいいんだけれど、新人研修の指導員っていうのが大変」
正宗「いきなり大役を仰せつかったものだな」
季来子「5月からは教育実習生まで担当するのよ」
正宗「それだけ、見込まれているということだ、感謝しなさい」
季来子「してますよ、感謝」
それにしても、大木主任、私に仕事を回しすぎだわ。
正宗「なんか、あれだな、ゆっこがいなくなると随分、しんみりするものだな」
季来子「3月までは毎日、こんなもんだったのよ」
正宗「そうか、割りと最近までそうだったんだな」
確かに、優季子が来てから、急に生活が慌ただしくなったわ。
正宗「なんだ、ゆっこ、ペースが遅いぞ、具合でも悪いのか?」
優季子「いえいえ、お父さんの気のせいじゃない?」
私、新垣季来子は、毎夜のように開催される新垣家宴会に参加しています。
季来子「あら、学校でなんかあったの?」
優季子は放課後の校庭でたった200メートル走っただけで、ヘバリました。まだ19歳だというのに、嘆かわしい妹です。
優季子「ねえ、お父さん、これ、煙草、あげるね」
正宗「なんだ、ピースか、わしはこんなキツイ煙草は吸わないぞ」
優季子「ホープとほとんど変わらないでしょ?」
正宗「わしは長年のホープ派なんだがな」
優季子「大丈夫よ、たった20カートンしかないから」
正宗「20カートン?何箱だ?」
優季子「50箱くらいじゃない、2か月も持たないわよ」
200箱だろ。どんだけ買いだめしてたんだ。
正宗「うーん、どうするかな?」
優季子「これね、熊本のひいおばあちゃんに頂いたのよ。吸わないとひいおばあちゃんに悪いでしょ?」
そういうことか。ひいおばあちゃんに金を出させて買ってもらったんだ。とことん狡いわ、さすが女狐。
正宗「ゆっこはもう吸わないのか?」
優季子「ゆっこはライト派になったの、1ミリとか、そういうのが好きなの」
季来子「いっそ、禁煙したらいいじゃない?」
優季子「いきなりやめると身体に悪いんだって」
そんな話、聞いたことないわよ。
正宗「ほら、きっこ、ゆっこ、お酌してやるぞ」
優季子「あ、もう日本酒はいいわ。黒糖焼酎にするわ」
正宗「黒糖焼酎?焼酎なんか、家にはないだろ?」
優季子「ううん、鹿児島のひいひいおばあちゃんが送ってきてくれたの。沖永良部島の焼酎なのよ」
ゆっこ、電話して買ってもらったのね。ひいおばあちゃんやひいひいおばあちゃんはお財布じゃないのよ。
季来子「焼酎ロックと1ミリのメンソールね。いつまで続くことやら」
優季子「続いたら困るでしょ?煙草はやめるんだから」
正宗「どうした?そんなに学校の仕事でストレスが貯まったのか?」
ストレス貯まって煙草やめる人なんていないでしょ?お父さんも適当よね。
優季子「仕事は楽しいんだけれど、先輩達にいじめられるのよ」
うそつけ。
正宗「そうか、今の時代は人間関係が大変なんだな」
優季子「そんなわけで、私、もう寝るわね」
正宗「え?まだ11時だぞ」
優季子「今日のうちに寝ないと、お肌に悪いのよ」
季来子「じゃあね、おやすみ」
優季子は自分の部屋へと戻っていきました。
正宗「元気なかったな」
季来子「それくらいで丁度いいです」
正宗「どうだ、きっこ、新しいクラスは?」
季来子「クラスはいいんだけれど、新人研修の指導員っていうのが大変」
正宗「いきなり大役を仰せつかったものだな」
季来子「5月からは教育実習生まで担当するのよ」
正宗「それだけ、見込まれているということだ、感謝しなさい」
季来子「してますよ、感謝」
それにしても、大木主任、私に仕事を回しすぎだわ。
正宗「なんか、あれだな、ゆっこがいなくなると随分、しんみりするものだな」
季来子「3月までは毎日、こんなもんだったのよ」
正宗「そうか、割りと最近までそうだったんだな」
確かに、優季子が来てから、急に生活が慌ただしくなったわ。