高さ123メートル、日本一の観覧車 大阪・エキスポシティ
地上123メートル、高さ日本一の観覧車「レッドホース オオサカ ホイール」が7月1日に開業する。三井不動産の大型複合施設「エキスポシティ」(大阪府吹田市)内にあり、観覧車を運営するフェリスウィールインベストメント(東京・港)が23日夜、内覧会を開いた。
これまでの高さ日本一は、葛西臨海公園(東京・江戸川)の「ダイヤと花の大観覧車」(117メートル)だった。
今回の観覧車のゴンドラは72基あり、約18分で1周する。1基あたりの収容人数は6人。床はガラス張りで眼下の風景を楽しめ、空中に浮いているような感覚になる。全72基のゴンドラにタブレットを設置し、エキスポシティの施設情報などが見られる。
観覧車の営業時間は午前10時から午後11時で、料金は1人1000円。混雑時でも待ち時間が約10分程度のチケットは1500円。全72基のうち2基は定員4人のVIP仕様で、1基8000円。座席が革張りで、発光ダイオード(LED)の床照明を採用した。
今回の観覧車の設計・製作は、鋼材商社の阪和興業が手掛けた。観覧車の外観のイルミネーションは四季に加えて、クリスマスやハロウィーンなどのイベント時に合わせてデザインを変更。安全性という点では、免震構造を取り入れた。
国内の観覧車は泉陽興業(大阪市)、サノヤス・ライド(同)の二大メーカーを中心に高さや技術を競ってきた。2000年前後に110~120メートル程度の大型観覧車が次々と登場し、ブームとなった。
最近のトレンドは、観覧車を彩るイルミネーションのLED化だ。これまではネオン管が主流だったが、神戸ハーバーランド(神戸市)などに続き、横浜・みなとみらいの「コスモクロック21」も採用した。
ゴンドラの大きさは、世界的には「ロンドン・アイ」などのように20~30人程度が乗れるものもあるが、日本では「知人以外との相乗りを好まない」(サノヤス・ライド)ため、定員が少人数という施設が主流だ。ちなみに高さ世界一の観覧車は14年に開業した米ラスベガスの「ハイ・ローラー」(約170メートル)。今回のレッドホースはロンドン・アイ(135メートル)に次ぐ世界5位となるという。フェリスウィールインベストメントの宮本裕司社長は「観覧車はライトアップに凝るのがトレンド。今回は海外の観覧車を参考にして間接照明を採用した」という。
(大阪経済部 西岡杏)