電王戦2。

2017-04-05 | 将棋
駒組みが終わった20手目から1500点以内の59手目までで佐藤名人側は解析○以外の手(幅に大小はあってもソフト的には悪手判定)でおおよそ1300点ほど下げていますがPONANZAは200点くらいで、平均悪手率に直すと10とかなのでこれは人間だったら相当に出来が良い将棋に分類します。ただし、PONANZAより強いソフトでの解析が出来ないので、推定ではありますが。
人間も10は出ますが、確率的に10%以下と思われることは前回、書きました。自分の最近の将棋だと棋王戦第4局のように「評価値がほとんどマイナスにならない快勝」という将棋はそれに当たりますが頻出するものではないです。
そしてPONANZAの対人間の棋譜がこの1年で3局しかないとはいえ平均値が10とかだとすれば・・・ということになります。
ではPONANZAにどうやったら勝てるのかと考えた場合、発生確率は低いが出来が良い将棋になって中盤を互角に渡り合ったとする。しかし均衡が取れた局面というのは得てして難解でミスが出易く、そこから終盤までノーミスでいける確率、はさすがに分かりませんが、低い確率の先にまた低い確率が待っている、というイメージです。
第1局では佐藤名人のコメントに「PONANZAは数多くある攻め筋を見切って▲97香と指した」というのがありますが、相掛かりや横歩取りは盤面全体の戦いになるので複雑性が高く、人間にとっては見落としや判断ミスも多く、出来が良い将棋(平均悪手率が低い)にはなりにくい、という見解を持っています。人間にとってミスが出にくいのは定跡形なんですが、PONANZAはそうは指してくれないんですよね。
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