愛媛県が成長戦略見直し 再生可能エネ 普及に重点
愛媛県は2010年に作成した経済成長戦略の改定案をまとめた。東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、重点分野に再生可能エネルギーの普及を追加。政府が今夏に改定するエネルギー基本計画を踏まえ「愛媛県新エネルギービジョン(仮称)」を作成する。29日に県民からの意見募集を開始、これを踏まえて6月末に確定版をまとめる。
重点戦略分野は(1)食品、(2)環境・エネルギー、(3)健康、(4)観光――の4分野。環境・エネルギーは、改定前だと「低炭素」とし、温暖化対策に軸足を置いていた。
今回、環境・エネルギーでは県が独自に設けた住宅用太陽光発電の補助制度の拡充を図る。県内事業所が製造・販売する省エネ機器を県内企業が購入した場合に、購入費の一部を支援する制度の創設も検討する。
食品では県外大手食品企業の誘致を目指す。農商工の連携による新たなビジネスモデルを考案していく。観光では島しょ部振興イベント「大・島博覧会」の開催を目指す。しまなみ海道を渡る世界的サイクリングイベントを企画する。
健康分野は観光と健康増進を組み合わせた「ヘルスツーリズム」で外国人観光客を獲得できるように官民が協力してプランを考える。中心市街地の空き店舗を活用して介護事業を始める場合には、店舗改装費の助成などを検討する。
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