かつどんのブログ

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スモールオーバーラップ試験(助手席編)を見て

2016-06-26 14:50:42 | 

動画を投稿しました。

 

 

アメリカのIIHSが行っている、スモールオーバーラップ試験の動画です。

スモールオーバーラップ試験とは、時速70マイル(約65キロ)で、車体の前方25%にオフセット衝突させる実験のことです。

しかしこれは、今まで行われてきた運転席側の試験ではなく、助手席側の試験です。

まだこれは、お試しの試験ということで、試験結果にはまだ掲載されないということですが、IIHSはいずれ結果にも含むということを発表しています。

 

この動画に登場する車種は、

ヒュンダイ・ツーソン(2016)、ビュイック・アンコール(2015)、ホンダ・CR-V(2015)、マツダ・CX-5(2015)、スバル・フォレスター(2014)、日産・ローグ(2014)、トヨタ・RAV4(2015北米仕様)

です。

ちなみに、大体評価がいい順番です。

それぞれ、詳細を記していきたいと思います。

IIHS発表資料がありますが、英語です

私の翻訳は間違っている可能性がありますが、そのときは指摘をよろしくお願います。

 

 

まずですが、登場車種の運転席側のスモールオーバーラップ試験結果は、全てGoodです。

これはもうほぼ当たりまえとなってきています。

問題は、助手席側がどうなのか。

 

とりあえず、車別の結果だけを書いていこうと思います。

・ヒュンダイ・ツーソン(2016)

評価:Good

試験車種中唯一2016年モデルで、評価もGoodでした。

・ビュイック・アンコール(2015)

評価:Acceptable

・ホンダ・CR-V(2015)

評価:Acceptable

・マツダ・CX-5(2015)

評価:Acceptable

・スバル・フォレスター(2014)

評価:Marginal

・日産・ローグ(2014)

評価:Marginal

・トヨタ・RAV4(2015北米仕様)

評価:Poor

試験車種中で唯一評価がPoorでした。

 

 

 

IIHSがスモールオーバーラップ試験を導入して以来、多くの車種にて構造的な変更があったそうです。

そしてその結果、多くの車種が、良い評価を出しました。

運転席側は良い評価が出たが、助手席側はどうなのか?となり、今回の試験に至ったというわけです。

実は、運転席側のスモールオーバーラップ試験が行われたとき、運転席側にのみ補強を入れ、試験で良い結果を残している車があるということを、IIHSは見抜いていたんですね。

で、今回の車種の中だと、目に見えて左右の構造が違うものは、

日産・ローグトヨタ・RAV4だったそうです。

IIHSが公開している資料を見てみると、

ローグは1つ前のモデルで2012年に試験を行った際、Marginalでした。

2014年に新モデルが出て試験を行った際は、Goodでした。

RAV4は2013年に運転席側のスモールオーバーラップ試験を行った際、Poorでした。

しかし2015年に再度試験を行った際は、Goodでした。

 

ローグはモデルが違うため、直接的な評価はできませんが、

RAV4はモデルが同じであり、試験後に運転席側にのみ補強を入れたことは確実だと思います。

助手席側の実験もすることにより、こういうことを減らせるという点で、いいことであると私は感じます。

片方にだけ補強を入れ、明らかな試験対策だけをしているのは、ユーザーからしてもあまりいい気持ちではないですよね。

しかしトヨタ、運転席側スモールオーバーラップといい、AEB試験といい、お受験対策がすごいですね…

すぐに試験に合わせてこれるトヨタもすごいですが、やれるなら最初からやってほしい。というのが本音です。

 

 

そして、残りの車種はすべて左右の構造は同じだったそうです。

しかし、フォレスターとCX-5では、完全に一緒ではない可能性があるとのことです。

というのも、材質を変える(運転席側だけ強いものを使う等)や、補強の厚さを数ミリ単位で変えてある可能性もあるらしいです。

 

しかし私は、フォレスターについてはそうはあまり感じませんでした。

というのは、フォレスターは2014年に現在のモデルになっており、はじめから運転席側の試験ではGoodを出しています。

しかもかなり早くに評価が出てきていたため、いわゆる試験対策はできていないのでは?と思いました。

対してCX-5は、2013年に現在のモデルになっていますが、2013年の運転席側の試験では、Marginalを出しています

2015年から、Goodになっており、このときに何かしらの対策をしたのでは?と感じます。

もちろん、私はどちらの車にも乗っていませんし、実験した場所にいたわけでもないので、空想であるのかもしれません。

しかし、実験を行ったIIHSがそう発表しているのですから、そうなのでしょう。(私が疑問に思っただけです)

もしかするとフォレスターは、対向車とぶつかりやすい方をわざわざ補強していた(試験対策ではなく、安全対策)のかもしれませんけどね。

 

 

他の車種ですが、もちろん左右の構造は同じですが、なぜ運転席側と評価が違ったのか?

というのは、運転席側にはハンドルやペダル等があり、それらを支えるための構造があります。

しかし助手席側にはそれらがないため、評価が悪くなったのでは?とIIHSは考えています。

 

 

今回はお試し実験でしたが、この実験によって、左右での評価が異なるということが分かりました。

IIHSもこの実験を通して、早ければ2018年より本試験に取り入れる予定とのことです。

日本でもやってほしい試験の一つです。


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