【TABIZINE 現地特派員による寄稿】
2017年9月7日追記
こちらの記事でご紹介させていただいたハラールショップ「Nakhlistan(ナフリスタン)」は2017年8月末をもって閉店いたしました。
神戸の中心地・三宮駅から徒歩3分のところに今年1月、ハラールショップ Nakhlistan(ナフリスタン)がオープンしました。
「ハラール」とはイスラム教の言葉で「神様に許された」という意味。イスラムの戒律に則った食材やスパイスはもちろん、女性用のスカーフやイスラム地域の雑貨なども扱っています。
この店舗には、従来のハラールショップとはひと味違った特長があります。
1:カフェスペースを併設
神戸にはイスラム教をはじめ様々な宗教の外国人が暮らしているので、以前から幾つかのハラールショップがあります。これらの店は食材を売ることが主で店舗面積は狭く、日本でいう昔の「たばこ屋さん」のような形態です。
しかしナフリスタンは「戒律による制約が多いムスリム(イスラム教徒)が安心してご飯を食べられる場所を作りたい」とオープン。10席ほどのカフェスペースを併設し、礼拝が行われる金曜日の昼にはハラールランチを提供しています。
取材をした日は、ハラール食材で作ったカレーと水餃子、2種類のメニューがありました。
私はカレーをチョイス。ちょっぴりスパイシーで異国の香りが漂う味です。日本のカレールーにはムスリムが食べられない動物性の材料が含まれるため、ルーから手作りするのだそう。
礼拝を終えたムスリムたちが集い、情報交換をします。取材時にテーブルを囲んでいたのは、インドネシアと中国のムスリム、モスクを見学に来たノルウェー人。店内には英語や日本語、彼らの母国語・・・と多くの言語が笑顔とともに飛び交っています。
お茶を飲んだり、店舗で購入したインスタントラーメンなどを食べたりすることもできます。
2:駅近で、夜遅くまで営業
従来のハラールショップは、外国人が多く住む北野エリアに集中しています。三宮駅から山手に徒歩15分と、駅から少し離れた場所です。
そこでナフリスタンは「ムスリムの多くが働く三宮にこそハラールショップを」と駅から徒歩3分の場所に店を構えました。人が集まる場所柄を考慮し、夜10時まで営業しています。
礼拝ルームを設け、お祈りの場所に困るムスリムの駆け込みどころにもなっています。
3:イスラム教徒以外にも開かれた店
店長の小橋麻里奈さんは元ジュエリーデザイナー。石の輸入先の多くがイスラム地域だったことからイスラム教への理解が深まり、店舗オープンのきっかけになりました。
元デザイナーの店主がこだわった店舗は明るく開放的。とてもオシャレな空間です。
トルコのランプや精緻な筆遣いの陶器たちが、ギャラリーのように店を彩っています。
従来のハラールショップのほとんどは外国人ムスリムが経営しています。外国人慣れしていない日本人は「ムスリムではない自分が入ったらいけないのかな」と店に入るのをためらうことも。
ナフリスタンは店舗を入ってすぐのところに雑貨や小物を配置し、エスニック雑貨屋のよう。日本人が入店しやすいように工夫されています。実際に取材時にも、オシャレな雰囲気に誘われて日本人女性が何人も入店してきました。
ある取引業者には「今まで色んなハラールショップを見てきたけど、ここが日本で一番きれいだ」と言われたそうですよ!
「日本で充実したムスリムライフを」。これがナフリスタンのコンセプトです。Nakhlistan(ナフリスタン)とはウルドゥー語(パキスタンの言語)で「オアシス」という意味。母国と慣習の異なる日本で暮らすムスリムが、ここへきてホッとできるように、との思いが込められています。
現在は金曜日に実施しているハラールランチをいずれは毎日に、ゆくゆくはディナーも、そして料理教室やジュエリー作りのワークショップも開きたい・・・と小橋さんは近い未来を見据えています。
■
Nakhlistan(ナフリスタン)住所:神戸市中央区加納町4丁目9-24
電話:078-335-0786
営業時間:10:30~22:00
定休日:第2・4水曜日
ランチ:毎週金曜日(不定期で実施する日も。Facebookページでお知らせ)/500円
らく
世界遺産・姫路城のある姫路市の広報専門職員を経て、フリーのライター・司会者。シルクロードが好きで、新疆ウイグル自治区や中央アジアがとくにお気に入り。最近は桃源郷フンザへの渡航を夢見ている。旅を始めたのは29歳からと意外に遅咲き。大人になってから罹患したため、旅病は重症。
極上泡カプチーノラーメンが人気!「南あわじラーメン」が屋台・コラボ・大食
Jan 8th, 2024 | やまももわかめ丸
「カプチーノ」とだけ聞くと、パッと思い浮かぶのはコーヒーかもしれません。でも今回紹介するのは、兵庫県南あわじ市の「南あわじラーメン」が提供している、きめ細やかでクリーミーな極上泡が人気の「ラーメン」。味の感想とともに、「南あわじラーメン」が最近スタートした「屋台販売・コラボ企画・大食いチャレンジ・冬季限定メニュー」についても紹介します。
【神戸ルミナリエ】2024年1月開催!過去とどこが変わる?安く泊まって楽
Dec 2nd, 2023 | やまももわかめ丸
兵庫県神戸市の冬といえば、「神戸ルミナリエ」が頭に浮かぶ人も多いのではないでしょうか。厳かで美しいイルミネーション作品の数々は、毎年その姿を変えて楽しませてくれます。2019年以降はコロナ禍のため開催が見送られていましたが、今年2023年(2024年)は開催時期や展示方法などを大幅に変更して4年ぶりに再開予定です。2018年・2019年に撮影した写真とともに詳しく紹介します。
まるで大トロ!幻の神戸牛「但馬玄」を非日常空間で味わえる「神戸肉處 和心
Oct 28th, 2023 | Mayumi.W
神戸の中心三ノ宮に2023年10月12日(木)新しくオープンした「神戸肉處 和心(こうべにくどころ わしん)」。「和心 焼肉空間」と「和心 別邸」の2つのエリアに分けられたラグジュアリーな店舗をご紹介します。超希少な神戸牛「但馬玄(たじまぐろ)」を使ったお店のおすすめメニューやワインも合わせてチェックしちゃいましょう!
【行列人気店「神戶赤ふじ 2号店」オープン】限定メニューは熟成ハラミと賄
Oct 10th, 2023 | Mayumi.W
つなぎを一切使わない「神戶牛100%赤ふじハンバーグステーキ」を提供する「ハンバーグと牛タンとお米 神戶赤ふじ」が、神戶・三ノ宮駅前のショッピングモール「ミント神戶」内に2号店を2023年10月4日(水)にグランドオープンしました。BOX席完備の店舗の様子や、2号店限定の「封印熟成ハラミ」「赤ふじ賄いカレー」をご紹介! 「神戶赤ふじ」の人気メニューTOP3も教えてもらいましたよ。
【映えスポット10選】一度は行ってみたい日本の絶景を現地ルポで紹介
Apr 23rd, 2023 | TABIZINE編集部
旅行に出かけるとき、「絶景」や「映え」で行く場所を探していませんか? これまでTABIZINEで紹介した絶景スポット10カ所をピックアップしました。温泉やキャンプ場、公園など眺望が美しい場所はもちろんのこと、トンネルや産業遺跡など、自然が作り出す神秘的な風景が絵になる場所もありますよ。
【淡路島バーガー食べてみた】淡路牛100%の肉厚パテが絶品!「塩屋CAF
Mar 16th, 2023 | ロザンベール葉
淡路島のご当地グルメとして知られる「淡路島バーガー」。一度は味わいたい!と探していたところ、洲本温泉の洲本バスセンター近くにある「淡路ごちそう館 御食国」内「塩屋CAFE」にて発見。念願のバーガーをいただいてきました!
【全国駄菓子屋人気TOP15】3月12日は「だがしの日」!いながきの駄菓
Mar 12th, 2023 | TABIZINE編集部
3月12日は「だがしの日」。全国約400軒以上の駄菓子屋を旅した「駄菓子屋いながき」店主・宮永篤史が、「昔ながらの駄菓子屋を未来に残したい」という思いで、これまで息子とともに訪れた駄菓子屋を紹介する連載「いながきの駄菓子屋探訪」。これまで掲載した86回の中から、人気記事のランキングTOP15を紹介します。気になるお店はもちろん、家の近くや旅先の近くの駄菓子屋に足を運んでみてはいかがでしょうか?
【神戸里山を巡る1日ドライブモデルコース】茅葺屋根の古民家から六甲山の夜
Nov 8th, 2022 | bobo
近年、都心と自然の近さや住みやすさなどで移住者も増え、注目を浴びている神戸市北区の里山エリア。六甲山の山々に囲まれた住居や、茅葺古民家、農場、牧場などが存在する緑豊かな里山風景が広がる地域です。今回はそんな里山エリアを1日ドライブしながら巡っていく、新しい神戸の楽しみ方をモデルコースでご紹介していきます。
日本三古泉の1つ「有馬温泉」の見どころはここ!芸妓カフェから日本一のジェ
Nov 6th, 2022 | bobo
年間約170万人もの観光客が訪れるという「有馬温泉」。日本三古泉と呼ばれ、古事記、日本書紀にも記載があったという歴史の深い由緒ある温泉です。今回はその有馬温泉街を歩きながら、日本一に選ばれたジェラートや、有馬伝統の芸妓文化を体験できるカフェなども交えて「有馬温泉」の見どころをご紹介していきます。
【神戸・三宮にオープン】牛脂たっぷりの赤富士みたいなハンバーグのお味は?
Sep 24th, 2022 | Mayumi.W
異国情緒あふれる街、神戸。観光地でもある三宮に「ハンバーグと牛タンとお米 神戸赤ふじ」が、2022年9月23日(金)オープンしました。縁起のいい赤富士を店名に冠した同店では、ミシュラン獲得店で修行をした和食料理人が手掛ける、究極のハンバーグが食べられるのだとか。今回は、五感で楽しむハンバーグや希少な牛タンを実食ルポします。