「いまかいまか?」と期待を集めていたGoogleの新サービス「Google+」が、満を持して、いよいよお披露目されました。他のソーシャルネットワークと似た機能もありますが、Googleならではの進化系機能も充実。また、GoogleのマザーシップであるGoogle検索と同様、よりシンプルなインターフェイスも特徴です

そもそも、「Google+」とは、どのようなサービスなのでしょうか?

いわゆる「ソーシャルネットワーク」といえば、イメージしやすいかもしれません。見た目は、フェイスブックやツイッターと似ています。ユーザのプロフィールがあり、メッセージやリンク、画像を友人に発信できたり、友人が共有したものがフィードで表示されたり...といった具合です。

Google+が他のサービスと異なるポイントは、より小さなグループでのコミュニケーションを想定していること。アカウント上の「お友達」全員にあらゆるものを共有するというよりは、それらをグループ分けし、それぞれのグループに向けてコンテンツやメッセージを共有できるようになっています

では、「Google+」の主な機能をいくつかご紹介しましょう。

 ■Circles

「Google Circles」は、Google+の肝。友人をグループ化することで、フィードが「ゴミだらけ」になるのを防ぐのが狙いです。フェイスブックやツイッターのリストと似ていますが、より使いやすく進化。Google+では、Gmailの連絡先から友人を取り込むことができ、ドラッグアンドドロップするだけで、家族・学生時代の友人・職場の同僚といった関係性や、趣味・関心テーマなど、好きな観点・ルールでグループ化できます共有したいことを、共有した人たちにだけ伝えることが可能です。たとえば、テッキーな友達だけにAppleのニュースやソフトウェアの裏ワザを共有したり、エロ面白い動画は家族には伏せておく...といったことができます。

■Sparks

「Sparks」は、推薦エンジンと『Instapaper』、ソーシャルネットワークを合体させたような機能。Sparksに関心のあるテーマを設定しておくと、ブログ記事、動画、本など、このテーマに関するあらゆる最新コンテンツを集めてくれます。これらのコンテンツは、保存したり、友人と共有することが可能です。また、フェイスブックの「いいね!」ボタンのように、Googleの「+1」ボタンを通じて、そのコンテンツがどのくらい人気があるか? を知ることもできます。

■Hangouts

「Hangouts」は、他のソーシャルネットワークにも、チャットサービスにもない素敵な機能。Hangoutsボタンで、「いまヒマ。チャットでもどう?」といったステータスを共有すると、同じステータスの友人が画面に現れ、「join(参加)」ボタンで応じた友人とビデオチャットできます。SkypeやiChatにもビデオチャット機能はありますが、他のユーザがオンライン状態かどうかしかわからないので、他愛もないことを話しかけていいのかどうか、ちょっと躊躇しますね。その点、Hangoutsを使えば、お互い気兼ねすることなく気軽におしゃべりできるというわけです。

■Huddle

「Huddle」は、カンタンにいうとグループテキスト機能です。この機能自体は目新しいものではありませんが、現時点では、iOSデバイスの『iMessages』、BlackBerryの『BBM』といったように、クロスプラットフォームなものはほとんどありません。その点、Huddleは多くのプラットフォームで使えます。また、特定グループの全員にメッセージが送信できるという点で、フェイスブックのメッセージを進化させたような機能でもあります。飲み会のセッティングなど、複数の友人間で連絡し合うのに便利ですね。

Google+は、Googleの各ページのトップバーからアクセスできる、パソコン上でのサービスですが、今後AndroidやiOS向けのアプリもリリースされることでしょう。つまり、他のソーシャルネットワークと同様、いつでもどこでもこのサービスにアクセスでき、メッセージを投稿したり、フィードを閲覧することが可能になります。位置情報を添付したり、画像や動画をアップロードすることもできるようになるはずです。

すべてがGoogleの目論見どおりになるかは未知数ですが、Google+がツイッター、フェイスブックの有力な対抗馬であることは間違いなさそうですね。

Google+では、現在一部のユーザを対象に招待制の「フィールドトライアル」を実施中。「いち早く使ってみたい!」という方は、こちらのページで招待メールの登録をどうぞ。

The Google+ Project | via Official Google Blog

Whitson Gordon(原文/訳:松岡由希子)