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日立、佐川と物流提携 相互出資で一体運営 国内2位陣営に

2016年03月30日 | 企業研究
日立、佐川と物流提携 相互出資で一体運営
国内2位陣営に
日本経済新聞 朝刊 1面 2016/3/30 3:30

 日立製作所と、佐川急便を傘下に持つSGホールディングスは物流分野で資本・業務提携する。日立グループが6割弱を保有する日立物流の株式のうち3割弱をSGに売却する。日立物流は佐川急便株の2割を引き受ける。日立物流と佐川急便は包括的な協力で国内物流2位グループを形成し将来の経営統合も視野に入れる。インターネット通販の拡大や企業のグローバル展開などに対応する総合的な物流網の構築に向け再編に踏み切る。




 日立製作所と日立物流、SG、佐川急便の4社が30日に発表する。日立物流は企業間物流に強い。ネット通販の浸透で増える宅配便を得意とする佐川の物流網と組み合わせる。倉庫の在庫管理から店舗、顧客への宅配まで扱う総合物流グループを目指す。

 国内の陸運大手同士の資本・業務提携は初めて。今回の提携による成果を踏まえ、日立物流と佐川急便は将来の経営統合の可能性についても協議するとみられる。

 日立物流の株式は日立製作所と不動産事業を手掛ける日立アーバンインベストメントが計59%を保有している。6月末までに3割弱を800億~900億円でSGに売却する。日立グループは3割程度を持つ筆頭株主としての立場を維持する。日立物流もSG傘下の佐川急便株の2割を600億円程度で引き受ける。

 日立物流は国内陸運4位で2015年3月期の売上高は6785億円。倉庫の運営を含めて企業から物流業務を一括受託する事業に強みがあり、イオンやユニ・チャーム、アディダス日本法人などの有力顧客を抱える。

 SG傘下の佐川急便は国内宅配便市場で3割強のシェアを持ち、企業間の小口配送に強い。SGの15年3月期の売上高は8574億円。日立物流の売上高と単純合計すると1兆5360億円となる。ヤマトホールディングス(1兆3967億円)を上回り、日本通運(1兆9249億円)に迫る。

 グローバル展開する顧客企業の要望にきめ細かく対応するため、海外事業の共同展開も検討する。日立物流は売上高に占める国際事業の比率が14年度で38%。内需型が多い陸運企業の中では海外で先行している。SGも14年6月にスリランカの物流企業を買収するなどして、海外事業を強化している。両社が得意な地域で顧客の紹介などに取り組む方針だ。

 日立はAI(人工知能)やビッグデータ解析で交通渋滞の発生を予測して物流業務の効率を引き上げている。SGは日立のIT(情報技術)を駆使することでコスト削減を進める。日通に比べ出遅れていた企業からの物流業務の一括受託でも日立のノウハウを活用する。

 大手陸運は個別に下請け企業を抱えてサービス網を拡大してきたが、国内では人手不足のため単独ではネットワークを維持しにくくなってきた。国内の道路貨物運送業の就業者は50代以上が4割近くになるなど高齢化も進んでいる。SGと日立物流はトラック車両を融通し合うなどして不足する労働力を補う。


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