DMC book

□VD
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バスタブは二人で入れるよう広めに。



テメンニグルの一件により崩壊してしまった事務所の改装の時にそう言ってつくった広めのバスタブは、白く触り心地の良い泡で飾り付けられていた。
既に身体と頭を洗って泡を弄ぶダンテをバージルはシャワーで自分の身体からまた別の泡を流しながら見つめる。



「何見てんだよ」

「いやに楽しそうだと思ってな」



シャワーの栓を止め、自分も泡の中に浸かる。石鹸とはまた違った清潔感のある香りにたまには悪くない、と手で泡を掬い取りバージルは呟いた。ダンテが手のひらから飛ばして来た泡が水気を持って落ちていくのが見えた。



「まぁな。珍しくレディからのマトモな貰いもんしたぜ」



人間でありながら悪魔を狩る少女とはやはりテメンニグルの一件で出会い、鉛の玉とその他諸々のお世辞にも色気があるとは言えない贈り物ばかりもらってきたが改装祝いと贈られてきた今回のプレゼントはことのほか楽しませてもらっている。



「楽しいからといって以前のように逆上せるなよ」

「わーってるって!」



湯に浸かるという習慣はバージルと共に暮らすようになってからのもの。
閻魔刀を扱う事がきっかけで調べ始めた日本という国の文化にバージルがえらくご執心だったからである。初めての体験にダンテははしゃぎ、見事逆上せバージルに介抱されるという事があったのだ。



「アンタのアレは確実に介抱を越えてたけどな…」



介抱という名目であれやこれやとされた苦い思い出にダンテはそっぽを向いてごちる。風呂のせいか、はたまたその時の事を思い出してか、紅潮したダンテの肌にバージルは口許を緩めた。なぜこの愛しい弟を殺そうとしたのか、たった数ヵ月前の事なのに思い出せなくなっている程バージルはダンテに愛を注いでいる。親愛では無い、本来ならば異性に向けられるべき愛を。



「…何笑ってんだよこのムッツリ」

「失礼だな、誰がムッツリだというんだ」

「アンタ以外にいないだろ!」

「ほぅ、ならば俺の何処がムッツリなのか説明してもらおう」



その代わり貴様がいかに淫靡かという事も説明せねばなるまい?
楽しげな様子を滲ませつつダンテに言わせると悪魔なんかよりずっとタチの悪い笑みを浮かべそう耳元で囁くバージルにダンテは逆上せた時より身体が熱くなる感覚を覚えた。



「勘弁してくれよバージル…」

「言い出したのはお前だろう?」





その後しばらく続いた浴室での戯れに、やはりダンテは逆上せ前回と全く同じ道を辿る事となる。




浴室と掛け合い、時々泡








お風呂でイチャイチャとか大好きです。
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