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■師井公二個展「琳派に捧ぐ」 (2016年5月18日~29日、札幌)

2016年05月29日 01時11分11秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 彫刻のまちづくりで有名な山口県宇部市出身で、1974年以降はパリ近郊を拠点としている師井もろ い 公二さん。
 2014年、ギャラリー創と茶廊法邑 さ ろうほうむらの2カ所で個展を開いており、札幌では2年ぶり2度目の個展となります。
(ただし、札幌では病院などにも展示されている由です)

 以前はシルクスクリーンをおもに制作していたそうですが、今回の個展では、シルクスクリーンでいったん版画を刷った後で表面を削り、さらに墨やアクリル絵の具などを加えた絵と、アクリルによるタブローとが出品されています。

 冒頭の画像、作品の格子模様はマスキングテープを貼ってつくったもの。
 金箔を貼った琳派の絵へのオマージュになっています。筆者は、見ていると、墨や絵の具がつくるレイヤーの奥深さにめまいがしそうになってきましたが、師井さんに狙いを聞くと
「光と影を見せたかったんです」
とすぐに答えがかえってきました。




 師井さんは平面だけではなく、インスタレーションなども手がけます。前回の法邑の個展は、インスタレーションがメインでした。
 屏風の裏に貼ってあった紙を、立方体にした立体と、石ころに何度も金色の絵の具を塗ったものとを、ギャラリーの両端に並べています。




 ことしは「琳派400年」だそうで、各種催しが予定されています。 
 日本文化というと反射的に「わび、さび」という人がいますが、俳諧や水墨画、書院造に代表される渋いものと、琳派や日光東照宮などの豪華できらびやかな部分の両方があって、初めて日本の文化になるのでしょう(山下裕二さんの受け売りですが)。

 師井さんはパリ在住ですが、それだからかえって、日本的なものを意識して創作に取り組んでいるのかもしれないな、などということも、思いました。


2016年5月18日(水) ~ 29日(日)午前11:00~午後6:00(最終日~5:00)、火曜休み
ギャラリー創(札幌市中央区南9西6)
□ギャラリー創twitter https://twitter.com/gallery__sou

□師井公二サイト http://www.kojimoroi.com/





・市電「山鼻9条」から約110メートル、徒歩2分

・地下鉄南北線「中島公園駅」1番出口から約380メートル、徒歩5分

・ジェイアール北海道バス「循環啓55」「循環啓55」「循環啓65」「循環啓66」で、「南9条西7丁目」降車、約210メートル、徒歩3分
(ギャラリー門馬近くの「旭丘高校前」から「循環啓55」で直行できます)

・じょうてつバス「南9条西11丁目」から約750メートル、徒歩10分。(快速7、快速8は通過します)

・中央バス「中島公園入口」から約650メートル、徒歩8分

※ト・オン・カフェから約500メートル、徒歩7分。鴨々堂から約650メートル、徒歩8分。HOKUBU記念絵画館から約1.2キロ、徒歩16分。ギャラリー犬養から約1.9キロ、徒歩24分。れんがギャラリーから約700メートル、徒歩9分


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